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花札を覚えてみよう・夏

今回は夏の花札(4~6月)を覚えてみましょう。

春は「松につる、梅にうぐいす、桜にまんまく…」
とリズミカルで覚えやすいですけど、
夏はちょっと覚えにくいです。

しかし、はりきっていってみましょう。


4月 藤にほととぎす

ほととぎすと言えば、万葉集などでは圧倒的に橘や卯の花なのですが、
花札HPなどを見てみると、
「藤にほととぎすも、ないわけではない」
ということが分かりました。
納得はしていませんが。

しかし、知れば知るほど花札の組合せは理不尽だし、
きっと江戸の人は橘や卯の花より、
断然藤の花だったんでしょう(←根拠のないことを)。

さてここで、藤とほととぎすの和歌を。


 ほととぎす鳴く羽触れにも散りにけり盛り過ぐらし藤波の花
                        (万葉集・巻19・大伴家持)

 我が宿の池の藤波咲きにけり山ほととぎすいつか来鳴かむ
                        (古今集・夏・よみ人知らず)


これらの歌を見ると、
ほととぎすと組み合わせられている藤は、盛りが過ぎて終わりかけだったり、
藤が咲いてしまってから、「ほととぎす、いつくるのかな」だったりと、
藤とほととぎすで、ほんの少し時期がずれている気がします。

藤は春の季語で、ほととぎすは夏の季語でもあります。
ちょっとちぐはぐですね。
…橘や卯の花だったら夏の季語同士なのに。
と未練がましいわたしでございました。


5月 あやめに八橋

出た。出ました。
江戸文化の謎が…(^_^;)

「あやめに八橋」…と言いますが、
八橋だったら「かきつばた」だろう、と言いたいのが人情ですよね。ね?

伊勢物語第九段。
業平一行が三河の国の八橋に至ったとき、
川のほとりに咲いていたカキツバタを見て、
「かきつはた」の折句を読んだのは、あまりにも有名な話ですよね。
(私は中学校で習いました)

そのせいか、「あやめに八橋」の違和感はすごいです…。

その違和感から逃れるため(!?)か、
ふと、
「もしや、このあやめ(菖蒲)というのは、サトイモ科のショウブ(菖蒲)のことでは…。
 それなら五月の端午の節句つながりになる」
…と、かんぐったりもしたのですが、花札HPを見ると、どう見てもアヤメ科の花。
札には花の網状脈は見えないので、アヤメかどうかは分からないですが。
もしかすると、ハナショウブかも、と思ったり…

…そう思いはじめると、どんどん「ハナショウブ」な気がしてきました。


■勝手にハナショウブ説■

・花札の花は水辺に生えてるので、アヤメではない(アヤメは乾いた草地に生える)

・江戸時代はアヤメ科の園芸植物と言えば、なんといってもハナショウブ。
 特に江戸は、江戸ハナショウブと呼ばれる品種群が作出され、
 丈が高めのハナショウブを水田などにも群生させたので、
 花札の絵柄とも合ってる。

・ハナショウブは俗に「ショウブ」とも呼ばれた。
 花札HPを見ると、「菖蒲に八橋」を「あやめに八橋」ではなく
 「しょうぶに八橋」と読む説もあるようだ。

・現代でも、「あやめ園」という名でありながら、
 植わっているのがハナショウブなところがある(^_^;)
 ちなみに「しょうぶ園」であればもちろんハナショウブの名所である(^^;)
 (…そういや、しょうぶ湯に使うサトイモ科のショウブは、どこで生産しているのかなあ)

・ハナショウブで有名な潮来のHPを見ると、
 橋の上からハナショウブを観賞しているような画像もある…。
 そういう楽しみ方をする花だと考えられる。


と、勝手に考えてみましたが、
緑花試験ではすなおに「アヤメ」と答えましょう(^^;)

桃里の頭の中では、「たぶんあいつはハナショウブだろうよ」、ということにしておきます。
※真実は分かりません。
※基本的にトンデモ説ですから。

それにしても、ただでさえアヤメの仲間は
「いずれあやめかかきつばた」と紛らわしいものなのに、
古典ではサトイモ科のショウブも混じって、
さらにややこしくなっております。

サトイモ科のショウブ: 菖蒲・菖蒲草(アヤメ・アヤメグサ)→菖蒲(ショウブ)
アヤメ科のアヤメ:   花菖蒲(ハナアヤメ)→菖蒲(アヤメ)
アヤメ科のハナショウブ:花菖蒲(ハナショウブ)、俗にショウブ


…ややこしい。まぎらわしい。
そっくり美女を前に、
「いづれあやめとひきぞわずらふ」と困ってしまった源三位頼政の気持ちが
分かります。

※ちなみに源三位頼政がそっくり美女12人を前に、
 「五月雨に沢辺の真薦(まこも)水越えていづれあやめと引きぞわずらふ」
 と詠んだ『あやめ』は、サトイモ科のショウブだそうです(^^;)
 美女につける名前なら、アヤメ科の方が適当かなとも思うんですが…。


6月 牡丹に蝶

微妙な4月、ややこしい5月と来て、6月はちょっと(?)ほっとしますね。
牡丹に蝶、第8回の緑花試験にも出てきました。
解けましたでしょうか。

「おりたちて うつつなき身の 牡丹見ぬ そぞろや夜を【  】のねにこし」
                                      (与謝野晶子)

選択肢は 1.チョウ、2.セミ 3.コオロギ、4.トンボ、5.ヨトウムシ

なのですが…

まさかヨトウムシなんかを選んではいますまいね?
あいつのビジュアルはあんまりですよ。
(小さいのは青虫みたいでかわいいですけどね…)

少し違和感を覚えるのは、蝶が牡丹には飛来しないからでしょうか。
牡丹には花粉はあるけど蜜がないので、蝶は寄ってこないのです。

ハナムグリやハナバチなんかが来るみたいですね。

ところで、単純に「蝶」だと春の季語なのだそうです。
花札の蝶は…。
 ↓
花札の絵柄のページ

…なんでしょうねこれは。
昆虫図鑑を見ましたが、よく分かりません。

しかし、家紋の蝶(家紋HPより)と見比べると、どうやらアゲハのようだという気が
してきました。
牡丹と組み合わせるのに、シジミチョウやジャノメチョウというわけにも行かない
だろうし…
大型できれいな揚羽蝶は、夏の季語を持っています。牡丹とは夏同士。
すっきりします。



それにしても江戸文化は難しいなあ…
カルチャーショックを引きずりつつ、
花札・夏、終わりです。
覚えられましたでしょうか(^^;)
(え?紛らわしすぎて駄目?)
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テーマ : 雑学・情報 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Comment

No title

 こんばんは。
 東北(青森)では藤の花は初夏に咲きますよ。
 ぼたんと藤の花が一緒に咲くのがみられます。
 確か6月下旬だったと思いますが、、、。
 少なくとも中旬以降です。
 まさか花札が北東北発祥ということは無いでしょうがご参考までに。

ぽぽさん

藤が6月下旬。
そんなに太平洋側と違うとは…、感嘆です。
こちらではGW前後かなあ。
季語はともかく、気分としては初夏です(^^;

そういえば東北の…福島県(?)でしたっけか、
梅と桜と桃が同時に咲く場所があったような。

こちらでは梅が咲き始めました。
沈丁花の香りもします。
そんな感じの旧正月です。
(花札の1月「松と鶴」は、今日からはじまるわけですね)

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